けっこう長く使っているリモコンの特定のボタンが、強く押さないと反応しなくなってきました。
分解して、ボタンの裏に付いている導電性ゴムの抵抗値を計ってみたら、1MΩ(!?)ぐらいあります。計り方によって変動するとはいえ、本来ならせいぜい数kΩ程度のはず。どうやら押しすぎて導電性ゴム自体が劣化してしまっているようです。
こういう場合は、いくらきれいに掃除しても回復しないので、ボタンごと交換してしまうのが簡単で効果的です。
(左の赤いのが効かなくなったボタン。右の黄色いのが新しいボタン。)
ボタンは内部で全部つながったゴムのシートになっているので、問題のボタンの部分だけ切り取って、同じ形に切った新しいボタンを代わりにはめ込みます。切る場所は、基板に接する平らな部分の、隣のボタンとの中間あたりがベスト。ちゃんと形が合っていれば、ケースを閉めるとほぼ固定されるので、特に接着する必要はありません。
で、その新しいボタンとやらはどこで手に入るのか? というと、これが身の回りにたくさんあるのです。こういうゴムの小さなボタンはあらゆる小物の電気製品に使われています。内部の構造や材質はほとんど同じなので、ボタンのサイズさえ合えばどれでも使えるはずです。ちょうど良いものがなかったら、同じリモコンの中の(めったに使わない)他のボタンと入れ替えるという手もあります。
ボタンのサイズや形を調整する場合は、カッターでだいたいの形に切ってから、ヤスリで整えると良いでしょう。ゴムにヤスリは効かなさそうに見えて、実はちゃんと効きます。サクサクと削れるわけではないですが、消しゴムみたいな削りかすが出て、ちょうど消しゴムが丸くなるのと同じように角が取れます。(ついでにヤスリの目に詰まった汚れも取れて一石二鳥だったりして。)
黄色いのが交換したボタンです。丸いボタンはかなり大きかったので、結局ボタンを削るのはあきらめてリモコンのパネルの穴の方をリーマで広げました。(ぶっちゃけその方が楽でした。。)
ちなみに、リモコンの赤外線LEDはデジカメや携帯のカメラを通せば見えるので、ボタンの効き具合を調べる時に利用すると便利ですよ。