2010/12/04

AC100Vを安全に使うためのhack

AC100VでLEDの記事へのアクセスが多いようです。こういう回路ではヒューズなどで保護するのが鉄則なので、例の回路でもポリスイッチを入れてありますが、これは回路の保護という意味で不完全なものです。
まず、ヒューズにしてもポリスイッチにしても反応速度がとても遅いので、突入電流から半導体素子を保護するのにはまったく役に立ちません。それでも入れてあるのは、LEDを保護するためではなく、回路の短絡などによる事故を防ぐためです。
それに当然、保護できるのはヒューズより先の回路だけです。なので基板のレイアウトとか配線の引き回しとかでも、できるだけ入り口に近いところにヒューズを入れるなどの注意が必要です。

突入電流からの保護には、直列に抵抗を入れるのが有効です。この抵抗が役に立つのは電源を入れた直後の一瞬だけで、あとは無駄に電力を消費するだけのお荷物になってしまうのですが、これはやむを得ません。

これに関して、こんなアイデアを思いついた人がいます。
How to stop your inventions from blowing up…
回路と直列に電球を入れるというアイデアです。
電球は、非線形な特性を持つ抵抗です。温度が低いときは抵抗値が低く、電流が増えるにしたがって温度が上がって抵抗値が上がり、ある程度のところで電圧降下が供給電圧とバランスして、それ以上の電流が流れなくなります。(この状態が、普通に電球が点灯している状態です。)
この特性はポリスイッチと同じ傾向ですが、それほど極端ではないので、(1)最初からある程度の抵抗があるので突入電流が制限されていて、(2)最大電流を制限するだけで遮断はしない、ということになります。これは実験の際には好都合なことが多いでしょう。

最大電流は、電球のスペックから単純に計算できます。 たとえば60Wの電球なら600mA程度ということになるでしょう。最初の抵抗値は、常温の状態で電球の端子間の抵抗値を計れば分かります。

注意しなければならないのは、この回路をはずしてAC100Vに直結するようになると、その時点で電球による突入電流保護の機能がなくなるという点です。電流も電圧も、おそらく増加します。つまり、これはあくまでも初期のテストや実験を安全に行うためのhackと考えるべきですが、それにしてもなかなか良いアイデアです。

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