2023/12/14

ファミコンに喋らせる(2)

単純な矩形波だけで喋らせようとしてみたけど、残念ながらあんまり人の声らしくはならなかった。あらためて、もう少しちゃんと考えてみる。

人は声の周波数分布のうち低い方から数えて1個目と2個目のピーク周波数(第1フォルマント/第2フォルマント)によって「あいうえお」を認識しているという。矩形波のデューティをうまくいじったら倍音成分がちょうどそれに当てはまらないかと思ったけどさすがにそんなわけなかった。やっぱり2つのフォルマントを表すには少なくとも2つのチャンネルを使う必要があるのだろう。

矩形波の倍音も含めてうまくフォルマントの周波数にあてはまるように計算すればいいんだろうけど面倒そうなので、条件を決めて総当たりで試してみた。矩形波のチャンネルをもう一つ使って1オクターブ上の音を出すことにすると、それぞれのデューティの組み合わせで3x3=9パターンある。その中でそれっぽく聞こえた組み合わせは:

「あ」 12.5% + 25%(オクターブ上)

「い」 50% + 12.5%(オクターブ上)

「う」 50% + 25%(オクターブ上)

「え」 25% + 12.5%(オクターブ上)

「お」 25% + 50%(オクターブ上)

(→再生できない場合)

遠くの方から「あいうえお」っぽいものがかすかに聞こえる感じ。とても自然な声とは言えないけど前のやつとは格段の違い。音量のバランスなど調整していけばもう少し聞こえやすくなるかもしれない。

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